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SQL Server 2014 実践シリーズ (HTML 版)
「No.1 インメモリ OLTP 機能の実践的な利用方法」

松本美穂と松本崇博が執筆した SQL Server 2014 実践シリーズの「No.1 インメモリ OLTP 機能の実践的な利用方法」の HTML 版です。 日本マイクロソフトさんの Web サイトで Word または PDF 形式でダウンロードできますが、今回、HTML 版として公開する許可をいただきましたので、ここに掲載いたします。[2015年12月29日]

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2.7 UPDATE ステートメントの具体的な性能向上例

UPDATE ステートメントは、「顧客マスター」と「カード マスター」に対する更新があります。

00104

◆ UPDATE ステートメントは 1.2~1.3倍の性能向上 ~PKを利用した更新~

顧客マスターとカード マスターに対する更新は、どちらもキー値PRIMARY KEY)を利用した更新を行っていて、これらは、ネイティブ コンパイル SP 化することで、15~20%の性能向上1.2~1.3倍の性能向上)を実現できることが分かりました。

顧客マスターとカード マスターは、SCHEMA_AND_DATA(データの永続化有り)に設定しており、ログへの書き込みがある分、SELECT ステートメントほどの性能向上とはなりませんでしたが、ネイティブ コンパイル SP を作成することの重要性を感じることができました(作成しない場合は、0.6~3.3%の性能向上のみでした)。

◆ 顧客マスターの更新

顧客マスターの更新は、次のように行っています。

UPDATE 顧客マスター
 SET col3 = @p3col4 = @p4col5 = @p5col6 = @p6col7 = @p7
  WHERE カードID = @p1 AND カード種別 @p2

WHERE 句の検索条件に、複合主キー(PRIMARY KEY)である「カードID」と「カード種別」を指定して、その他の列を更新しています。この更新は、ネイティブ コンパイル SP 化することで、1.2倍の性能向上を確認することができました。

ネイティブ コンパイル SP は、次のように作成しています。

CREATE PROC p_顧客マスター更新
 @p1 nchar(16), @p2 nvarchar(2), 
 @p3 datetime@p4 int@p5 datetime@p6 datetime@p7 nchar(1)
WITH
   NATIVE_COMPILATIONEXECUTE AS OWNERSCHEMABINDING
AS
BEGIN ATOMIC
 WITH TRANSACTION ISOLATION LEVEL SNAPSHOT
        LANGUAGE N'japanese')
  UPDATE dbo.顧客マスター
   SET col3 = @p3col4 = @p4col5 = @p5col6 = @p6col7 = @p7
    WHERE カードID = @p1 AND カード種別 @p2
END
go

こうした単純な UPDATE を行うステートメントでも、ネイティブ コンパイル SP を作成するだけで、シングル実行で 1.2倍の性能向上を実現できるわけですから、インメモリ OLTP 機能はやはり便利です。

◆ カード マスターの更新

カード マスターの更新は、次のように行っています。

UPDATE カードマスター
 SET col2 @p2col3 @p3col4 @p4…(31列分の更新が列挙されています)
  WHERE カードID = @p1

WHERE 句の検索条件に、PRIMARY KEY である「カードID」列を指定して、その他の列を更新しています。この更新は、ネイティブ コンパイル SP 化することで、1.3倍の性能向上を確認することができました。

ネイティブ コンパイル SP は、次のように作成しています。

CREATE PROC p_カードマスター更新
@p1 nchar(16), @p2 データ型@p2 データ型…(32列分のパラメーター)
WITH
   NATIVE_COMPILATIONEXECUTE AS OWNERSCHEMABINDING
AS
BEGIN ATOMIC
 WITH TRANSACTION ISOLATION LEVEL SNAPSHOT
        LANGUAGE N'japanese')
  UPDATE dbo.カードマスター
   SET col2 @p2col3 @p3col4 @p4…(31列分の更新が列挙されています)
    WHERE カードID = @p1
END
go

Tips: 全列の更新は必要??
上記のカード マスターの更新のように、PRIMARY KEY を指定して、残りの列をすべて更新する(32列中、キーを除いた 31列を更新する)、という処理を行っているユーザーは多いのではないでしょうか?
特に、データ アクセスのためのフレームワークなどを利用していると、自動的にこのような更新を行う(特に更新が必要がない列まで含めて、全ての列を更新してしまう)場合が多々あり、これでは余計なオーバーヘッドがかかってしまいます(ログの書き込み量も増えてしまいます)。
そういう利用方法をされているお客様は、弊社にもたくさんいらっしゃいました。これを必要な列のみの更新へ変更することができれば、さらなる性能向上を実現することができます...

Tips: 主キー列まで更新してしまう? は NG!
利用しているフレームワークによっては、主キー(PRIMARY KEY)列まで更新してしまうという場合もあると思います(弊社のお客様にもいらっしゃいました)。これは、次のような状況です。

 UPDATE dbo.カードマスター
  SET カードID @p1, col2 @p2col3 @p3…(すべての列の更新)
   WHERE カードID @p1

カードマスターの PRIMARY KEY である「カードID」を WHERE 句の検索条件に入れているにも関わらず、カードID 列まで更新してしまっています。カードID であれば、更新されることはあり得ない(更新が必要な場合は、番号の変更でなく、新しいカードを発行して、新しいカードID を割り当てる)、という運用をしていることが多いのではないでしょうか? このように、主キー列は、本来更新される可能性がほとんどないにも関わらず、フレームワークが全ての列を更新するようになっていて、この形式で更新をしているという場合があります。
しかし、メモリ最適化テーブルでは、PRIMARY KEY 列の更新がサポートされていないので、このような更新を行った場合は、エラーとなってしまいます。
00105
したがって、このような更新がある場合は、PRIMARY KEY 列を外したステートメントが実行されるように、変更しなければなりません。

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事例1

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