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第 45 回:Power Query で取得したデータを PowerPivot へ読み込む方法と PowerPivot for Excel 自習書(SQL Server 2012 自習書シリーズ)のご紹介

2014年12月12日

こんにちは。松本美穂です。
ここのところ、Power BI に縁がありました。11月24日に最新の Power Query が公開されたこともあって、今回のコラムは Power Query データを PowerPivot へ読み込む方法についてご紹介します。

■ Power Query で取得したデータを PowerPivot へ読み込むには ~データ モデルへの追加~

Power Query を利用して大量のデータを扱う場合には、PowerPivot にデータを読み込むのがおすすめです。

ワークシートへの取り込みだと、(Excel の)100 万行の制限にひっかかってしまうところを、PowerPivot であれば、100 万行以上のデータであっても取り込むことができるからです。また、PowerPivot であれば、カラム単位で高度な圧縮をかけてくれるので、Excel のファイル サイズを小さくすることもできます。

ちなみに、ワークシートへの取り込み時に、100 万行の制限にひっかかった場合は、次のように、「このクエリは結果が大きすぎます。代わりに、データ モデルにクエリを読み込んで下さい」と表示されます。

ワークシートではエラー

■ Power Query で取得したデータを PowerPivot へ読み込む方法

Power Query で取得したデータを PowerPivot へ読み込むには、データ モデルへ読み込むようにします。

たとえば、「オンライン検索」から読み込む場合には、次のように、ポップアップ ウィンドウから、「読み込み先」ウィンドウを表示して「接続の作成のみ」を選択し、「このデータをデータ モデルに追加する」をチェックします。

ポップアップウィンドウでの読込み先の指定

クエリ エディターから指定する場合は、「閉じて読み込む」ボタンから「閉じて次に読み込む」を選択すると、「読み込み先」ウィンドウを表示することができます。

クエリ エディターでの読込み先の指定

もし、既に、Power Query からワークシートに読み込んでいる場合には、次のように、クエリを選択して右クリックし、「読み込みオプション」ウィンドウを表示して、「ワークシートへの読み込み」のチェックを外して、「データモデルへの読み込み」をチェックすれば、ワークシートからデータを削除して、PowerPivot へ読み込むことができます。

既にワークシートに読み込んでいる場合の設定

ワークシートからデータが削除されて、PowerPivot へ読み込まれたデータは、次のように PowerPivot ウィンドウで確認できます。

PowerPivot へ読み込まれたデータ

また、次のように Power Query の「オプション」で、クエリの既定の読み込み先を設定することもできます。

Power Query のオプション

デフォルトの読込み先は、接続の種類やクエリのタイプによって変わっているのですが、例えば、Web からの取り込みや SQL Server から 1 つのテーブルを取り込む場合は「ワークシートへの読み込み」、SQL Server から複数のテーブルを取り込む場合は「データ モデルへの読み込み」になっています。

SQL Server から複数のテーブルを取り込む画面
SQL Server からふくすうのテーブルを読み込む場合

PowerPivot については、私たちが作成した、SQL Server 2012 自習書シリーズ No.13PowerPivot for Excel によるセルフ サービス分析」をご覧ください(どなたでも無料でダウンロードできます!)。

「SQL Server 2014 実践シリーズ №2 SQL Server 2014 への移行とアップグレードの実践」

SQL Server 2012 自習書シリーズ
http://www.microsoft.com/ja-jp/sqlserver/2012/technology/self-learning.aspx

目次は次のとおりです。

STEP 1. 本自習書の概要と 自習書を試す環境について 5
1.1 PowerPivot とは 6
- PowerPivot とは 6
- PowerPivot for Excel 6
- PowerPivot for SharePoint 7
1.2 PowerPivot for Excel の SQL Server 2012 からの新機能 12
- PowerPivot for Excel の SQL Server 2012 からの新機能 12
1.3 PowerPivot for Excel のインストール 14
- PowerPivot for Excel のインストール 14
- デスクトップ エクスペリエンス機能の有効化(推奨) 14
- .NET Framework 4 のインストール 18
- Microsoft Excel 2010(Office 2010)のインストール 20
- Visual Studio 2010 Tools for Office Runtime のインストール 22
- PowerPivot for Excel(SQL Server 2012 CU3 版)のインストール 24
1.4 PowerPivot for Excel の起動 27
- PowerPivot for Excel の起動 27
1.5 本自習書の内容について 28
- 本自習書の内容について 28
1.6 自習書を試す環境について 29
- 必要な環境 29
1.7 サンプル データベース(NorthwindJ)の作成 30
- サンプル データベース(NorthwindJ)の作成 30
- NorthwindJ データベースの構成 32

STEP 2. PowerPivot for Excel の基本操作 34
2.1 作成するピボット テーブル/グラフ 35
- 作成するピボット テーブル/グラフ 35
2.2 PowerPivot for Excel の起動とデータのインポート 37
- PowerPivot for Excel の起動 37
- データソース(データの取得元)の設定 38
- プレビューと行フィルターの設定 40
- インポートしたデータの確認 42
2.3 DAX(Data Analysis Expressions)式による列の追加 43
- DAX(Data Analysis Expressions)式による列の追加 43
- DAX 関数の利用 44
- PowerPivot ウィンドウからのフィルター設定 46
2.4 ピボット テーブルの作成 47
- ピボット テーブルの作成 47
- 商品区分と年のクロス集計 49
- 商品階層(区分 → 商品名)の表示 50
2.5 フィルターや並べ替えの設定 51
- トップテン フィルターの設定 51
- 並べ替えの設定 52
- フィルターのクリア 52
- 折りたたみ/展開 53
- フィールド(列)の削除 54
- 年階層(年 → 月)の表示 54
2.6 ダイアグラム ビューの表示、階層の作成 56
- ダイアグラム ビューの表示、階層の作成 56
2.7 列とテーブルの非表示設定 60
- 列とテーブルの非表示設定 60
2.8 ピボット テーブルのデザインの変更 63
- ピボット テーブルのデザインの変更 63
2.9 ピボット グラフの追加 64
- ピボット グラフの追加 64
- ピボット グラフのスタイルを変更する 65
2.10 ピボット テーブルの見栄えをよくするには 66
- データ バーの追加 66
- スパークラインの追加(Excel 2010 からの新機能) 67
- スパークラインのデザインを変更する 68
- スパークラインは時系列データの推移を表現するのに便利 68
2.11 スライサーによる表示データの絞り込み 69
- スライサーによる表示データの絞り込み 69
- フィルターを解除するには 70
- スライサーのスタイルを変更するには 70
- 垂直スライサーへ列を追加する 70
- 水平スライサーを追加する 71
- スライサーの連動 72

STEP 3. PowerPivot for Excel の 便利な操作方法 73
3.1 この Step で作成するピボット テーブル/グラフ 74
- この Step で作成するピボット テーブル/グラフ 74
3.2 4つのピボット グラフを配置 76
- 4つのピボット グラフを配置 76
- 1つ目のグラフの設定 77
- グラフの種類の変更 77
- 2つ目のグラフを折れ線グラフへ設定 78
- 3つ目のグラフを円グラフへ設定 79
- 4つ目のグラフを棒グラフへ設定 79
- スライサーの設定 80
3.3 Web ページ(HTML ファイル)からのテーブル作成 81
- Web ページ(HTML ファイル)からのテーブル作成 81
- リレーションシップの作成 82
- リレーションシップの確認 83
- ピボット テーブルの作成 85
3.4 Excel シートからのテーブル作成 87
- Excel シートからのテーブル作成 87
3.5 計算の種類の変更 91
- 計算の種類の変更 91
- 計算の種類を比率へ変更する 93
- 累積比率の追加 94
- パレート図(ABC 分析)の作成 95
3.6 集計方法の変更 96
- 集計方法の変更 96
3.7 前年比の計算 98
- 前年比の計算 98
- 前年との差を表示(基準値との差分) 99
- 前年比を表示(基準値との差分の比率) 100
3.8 KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)機能 103
- KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)機能 103
3.9 並べ替え列の設定 109
- 並べ替え列の設定 109
3.10 PowerPivot for Excel ファイルの実体 112
- PowerPivot for Excel ファイルの実体 112

STEP 4. その他のデータソースへの接続 113
4.1 Reporting Services レポートをデータソースにする方法 114
- Reporting Services レポートをデータソースにする方法 114
- Reporting Services のレポートをデータソースへ設定する別の方法 117
4.2 Windows Azure SQL データベースをデータソースにする方法 119
- Windows Azure SQL データベースをデータソースにする方法 119
- PowerPivot for Excel から Windows Azure SQL データベースのインポート 121
4.3 Analysis Services OLAP キューブをデータソースにする方法 124
- Analysis Services OLAP キューブ(多次元モデル)をデータソースにする方法 124
4.4 Analysis Services テーブル モデルをデータソースにする方法 127
- Analysis Services テーブル モデル(Tabular Model)をデータソースにする方法 127

STEP 5. PowerPivot の共有 130
5.1 PowerPivot for SharePoint と Power View による共有 131
- PowerPivot for SharePoint による共有 131
5.2 Power View レポートのための PowerPivot ファイル 135
- Power View レポートのための PowerPivot ファイル 135
5.3 Analysis Services テーブル モデル(xVelocity)による共有 137
- Analysis Services テーブル モデル(xVelocity)による共有 137

Power Query に関しては、下記のコラムもご覧ください。
第 42 回:Power Query プレビュー版 と Power BI for Office 365 へのクエリ保存(共有クエリ)

Power Query for Excel のダウンロードは次のサイトからできます。
http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=39379

Power BI についてのコラムはこちら
第 39 回: Power BI for Office 365 プレビュー版(無料評価版)は試されましたか?

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松本美穂のコラム
(公開活動などのお知らせ)

第60回:SQL Server 2017 自習書 No.3「SQL Server 2017 Machine Learning Services」のご案内
第59回:SQL Server 2017 自習書 No.2「SQL Server 2017 on Linux」のご案内
第58回:SQL Server 2017 自習書 No.1「SQL Server 2017 新機能の概要」のご案内
第57回:SQL Server 2017 RC 版とこれまでのドキュメントのまとめ
第56回:「SQL Server 2016 への移行とアップグレードの実践」完成&公開!
第55回:書籍「SQL Server 2016の教科書 開発編」(ソシム)が発刊されました
第54回:「SQL Server 2016 プレビュー版 Reporting Services の新機能」自習書のお知らせ
第 53 回:SQL Server 2016 Reporting Services の新しくなったレポート マネージャーとモバイル レポート機能
第 52 回:SQL Server 2016 の自習書を作成しました!
第 51 回:PASS Summit と MVP Summit で進化を確信!
第 50 回:新しくなった Power BI(2.0)の自習書を作成しました!
第49 回:Excel 2016 の Power Query を使う
第 48 回:新しくなった Microsoft Power BI ! 無料版がある!!
第 47 回:「Microsoft Azure SQL Database 入門」 完成&公開!
第 46 回:Microsoft Power BI for Windows app からの Power BI サイト アクセス
第 45 回:Power Query で取得したデータを PowerPivot へ読み込む方法と PowerPivot for Excel 自習書のご紹介
第44回:「SQL Server 2014 への移行とアップグレードの実践」ドキュメントを作成しました
第43回:SQL Server 2014 インメモリ OLTP 機能の上級者向けドキュメントを作成しました
第42回:Power Query プレビュー版 と Power BI for Office 365 へのクエリ保存(共有クエリ)
第41回:「SQL Server 2014 CTP2 インメモリ OLTP 機能の概要」自習書のお知らせです
第40回: SQL Server 2012 自習書(HTML版)を掲載しました
第39回: Power BI for Office 365 プレビュー版は試されましたか?
第38回: SQL Server 2014 CTP2 の公開
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第36回: SQL Server 2014 CTP1 のクラスター化列ストア インデックスを試す
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第33回: iPad と iPhone からの SQL Server 2012 Reporting Servicesのレポート閲覧
第32回: PASS Summit 2012 参加レポート
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