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SQL Server 2014 実践シリーズ (HTML 版)
「No.1 インメモリ OLTP 機能の実践的な利用方法」

松本美穂と松本崇博が執筆した SQL Server 2014 実践シリーズの「No.1 インメモリ OLTP 機能の実践的な利用方法」の HTML 版です。 日本マイクロソフトさんの Web サイトで Word または PDF 形式でダウンロードできますが、今回、HTML 版として公開する許可をいただきましたので、ここに掲載いたします。[2015年12月29日]

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2.4 bw-tree インデックスの利用

顧客マスターの SELECT では、UNION ALL を利用することで性能向上を実現しましたが、bw-tree インデックスを利用することも検討しました。インメモリ OLTP では、ハッシュ インデックスだけでなく、「メモリ最適化非クラスター化インデックス」(Memory-optimized Non-Clustered Index)という種類のインデックスを作成することも可能で、このインデックスは bw-tree という内部構造をとるので、bw-tree インデックスとも呼ばれています。

bw-tree インデックスは、従来のディスク ベースの非クラスター化インデックスの b-tree 構造のインデックスを、インメモリ OLTP に対応させたもので、一番左の列でソートされた、ツリー形式のインデックスになります。これにより、範囲スキャン(Range Scan)に強いインデックスを作成することができます(これに対して、ハッシュ インデックスは、範囲スキャンには弱いという特性がありますが、詳しくは、第4章で説明します)。

先ほどの「顧客マスター」テーブルで、bw-tree インデックスを利用すると、次のようになります。

CREATE TABLE 顧客マスター
カードID nchar(16COLLATE Japanese_BIN2 NOT NULL,
  カード種別 nvarchar(2COLLATE Japanese_BIN2 NOT NULL,
  col3 datetime NULL,
  col4 int NOT NULL,
  col5 datetime NOT NULL,
  col6 datetime NULL,
  col7 nchar(1NOT NULL DEFAULT ('0')
 ,CONSTRAINT PK_顧客マスター PRIMARY KEY NONCLUSTERED (カードID, カード種別)
WITH MEMORY_OPTIMIZED ON
       DURABILITY = SCHEMA_AND_DATA )

(カードID, カード種別) を複合主キーとして PRIMARY KEY 制約に設定して、NONCLUSTERED とだけ指定することで、bw-tree インデックスを作成することができます。このインデックスを作成している場合は、今回問題となった以下のクエリも問題にはなりません。

SELECT FROM 顧客マスター
 WHERE カードID = '12345'
   AND カード種別 IN ('A1''A2''A3')
 ORDER BY カード種別
00098

実行プランは Index Seek になり、統計の警告も表示されず、実行時間も次のように問題ありませんでした。

00099

シングル実行した結果は、UNION ALL を利用した場合とほとんど同じになりました。

しかし、「顧客マスター」テーブルは、SELECT ステートメントで参照されるだけでなく、一連の処理の中で UPDATE ステートメントで 2回の更新を行っています。この UPDATEステートメントを含めた実行結果(シングル実行)をまとめると、次のようになります。

00100

結果は、ハッシュ インデックスを利用した場合よりも、若干の性能低下(12.3マイクロ秒遅い結果)となってしまいました。この結果を受けて、今回のシステムでは、bw-tree インデックスは利用しませんでしたが、従来と同様の b-tree 形式で検索できることは大きなメリットになり得る場面がありそうなので、別のシステムでは利用する可能性がありそうです(bw-tree インデックスについては、第4章で詳しく説明します)。

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事例1

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