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Microsoft SQL Server 2016 自習書シリーズ (HTML 版)
「No.4 Analysis Services の新機能」

松本美穂と松本崇博が執筆した SQL Server 2016 自習書シリーズの「No.4 Analysis Services の新機能」の HTML 版です。 日本マイクロソフトさんの Web サイトで Word または PDF 形式でダウンロードできますが、今回、HTML 版として公開する許可をいただきましたので、ここに掲載いたします。 なお、記載している内容は、2016年 9月時点での情報になります。[2018年12月29日]

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2.10 翻訳(Translation)

SQL Server 2016 の Analysis Services からは、Tabular Model で「翻訳」機能がサポートされるようになりました。この機能は、多次元モデルでは、以前のバージョンの Analysis Services でも利用できましたが、SQL Server 2016 からは Tabular Model でも利用できるようになりました。

翻訳を利用すれば、メジャーテーブル名列名などに関して別名(翻訳した名前)を設定できるようになるので(例えば、商品に対して Product や、商品名に対して ProductName のように英語の別名を設定するなど)、英語版や中国語版など、異なる言語の OS を利用しているユーザーがいる場合でも、同じ Tabular Model を利用させることができるようになります(別の言語に対して、名前を追加設定するだけで済みます)。

◆ 翻訳機能の利用方法

Tabular Model での翻訳の作成方法は、多次元モデルの場合とは異なるので、ここではその利用手順を説明します。

Tabular Model で翻訳を作成するには、まず SQL Server Data Tools の[モデル]メニューから[翻訳]の[翻訳の管理]をクリックします。

00213

翻訳の管理]ダイアログでは、追加したい言語を選択(画面は 英語(米国)- en-US を選択)して、[>>]ボタンをクリックします。

[>>]ボタンによって、選択した言語が[モデル内の言語]に追加されたら、次のように該当言語を選択して、[選ばれた言語のエクスポート]ボタンをクリックします。

00214

選択のエクスポート]ダイアログでは、任意のファイル名(画面は TranslateTest)を入力して、[保存]をクリックします。これで、翻訳を設定するためのファイル(テンプレート)を JSON 形式で保存することができます。

次に、保存したファイルを任意のテキスト エディターで開きます(Visual Studio 2015 をインストールしている場合は、ダブル クリックすれば JSON エディターが開きます)。

00215

このファイルでは、次のように cultures セクションで追加した言語の場所を探します(英語(米国)なら en-US がある場所までスクロールします)。

00216

この JSON ファイルは、テーブル名の中に、列名が表示される構成になっていて、上の画面では「仕入先」テーブルにある「仕入先コード」列や「フリガナ」列に対して、翻訳を設定している例です。それぞれの name には日本語のテーブル名や列名が表示されるので、これは編集せずに、tranlatedCaption の部分を変更します(画面は、仕入先 に対して Supplier仕入先コード に対して SupplierCode などを設定)。

設定後は、JSON ファイルを上書き保存します。保存後は、SQL Server Data Tools に戻って、[モデル]メニューから[翻訳]の[翻訳のインポート]をクリックして、保存したファイルをインポートします。

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翻訳のインポート]ダイアログでは、[参照]ボタンをクリックして、編集した JSON ファイルを選択して、[インポート]ボタンをクリックします。

インポートが完了すると、次のように「インポートが正常に完了しました」と表示されます。

00218

インポート後は、ツールバーの[Excel で分析]をクリックして、翻訳の動作を確認できます。

00219

Excel で分析]ダイアログでは、[カルチャ](言語)を変更できるので、翻訳を設定した言語(画面は 英語 (米国) )を選択して、[OK]ボタンをクリックします。

これで、tranlatedCaption に設定した名前が表示されることを確認できます。

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このように、翻訳機能を利用すれば、簡単に多国語言語に対応することができるので便利です。

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