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Microsoft SQL Server 2016 実践シリーズ (HTML 版)
「SQL Server 2016 への移行とアップグレードの実践」

松本美穂と松本崇博が執筆した SQL Server 2016 実践シリーズの「SQL Server 2016 への移行とアップグレードの実践」の HTML 版です。 日本マイクロソフトさんの Web サイトで Word または PDF 形式でダウンロードできますが、今回、HTML 版として公開する許可をいただきましたので、ここに掲載いたします。なお、記載している内容は、2016年 12月時点での情報になります。[2018年12月29日]

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2.3 Data Migration Assistantの利用手順

Data Migration Assistantを利用する手順は、次のとおりです。

Data Migration Assistantを起動するには、スタート メニューで[Microsoft Data Migration Assistant]グループから「Microsoft Data Migration Assistant」をクリックします。

00053

Data Migration Assistantが起動したら、画面左上の[](New)ボタンをクリックします。

00054

New]ブレードが表示されたら、[Project type]で「Assesment」(アセスメント)、[Project name]に任意のプロジェクト名(画面は p1)を入力します。

00055

Source server type]と[Target server type]には、どちらも「SQL Server」を選択して、[Create]をクリックします。これで、データベースの互換性をチェックできるプロジェクトを作成することができます。

次に[Options]ページが表示されるので、[Select target version]で「SQL Server 2016」を選択します。

00056

Select target type]では、「Compatibility issues」(互換性に関する問題)を選択して、[Next]ボタンをクリックします。

Connect to a server]ページが表示されたら、[Server name]で接続先となる SQL Server(アップグレード前の SQL Server)の名前を入力(画面は、SQL Server 2008 を動作させている hwrtest という名前のマシンを指定)して、[Connect]ボタンをクリックします。

00057

次に[Add sources]ページが表示されると、接続した SQL Server 上のデータベースが一覧されるので、互換性のチェックを行いたいデータベースをチェックして、[Add]ボタンをクリックします。

00058

次に、選択したデータベースの一覧が表示されるので、[Start Assesment](アセスメントの開始)ボタンをクリックします。

00059

これでデータベースのチェックが始まり、チェックが完了すると、次のように結果が表示されます。

00060

データベースの互換性に問題がない場合は、「There are no compatibility issues with your database」と表示されます。

互換性に問題がある場合は、次のように表示されます。

00061

これをズームして、詳しく説明すると、以下のようになります。

00062

問題がある場合は、「Compatibility 130 (4)」などのタブが表示されて、これは互換性レベル 130 の場合だと 4つの問題があることが分かり、その 4つの詳細が「Breaking changes」や「Behavior changes」などにリストされています。

Breaking changes は、”重大な変更点” で、SQL Server 2016(130レベル)では、未サポートの機能になるので、修正しないと動作しないというものになります。画面は、「=*」などの外部結合(互換性レベル 90 まで利用できた古い記述)が利用されているストアド プロシージャおよびビューがある場合のメッセージです。SQL Server 2016 からは、100(SQL Server 2008 レベル)以上の互換性レベルがサポートされるので、この外部結合を修正する必要があるというメッセージです。また、該当オブジェクトを選択すれば、「Line 5. Column 9」のように 5行目の 9列目に該当箇所があることを示してくれているので、どこを修正すれば良いのかを簡単に確認することができます。

Behavior changes は、”動作の変更点” で、SQL Server 2016 で動作が変わったもの(例えば、フルテキスト検索機能が SQL Server 2008 以降で大きく変わっていることや、JOIN を利用しない結合の記述:カンマでテーブルを列挙する結合演算を利用した場合に missing join predicate 警告が発生する場合があるように変わったなど)がリストされています。これらは、SQL Server 2016 にアップグレードした後も、そのまま利用することができますが、気を付けたほうが良い/変更したほうが良いリストになっています。

Deprecated features は、”将来のバージョンでなくなる機能” で、SQL Server 2016 では利用できますが、SQL Server 2016 の次のバージョン以降ではサポートされなくなる予定のもの(例えば、image や text データ型などはサポートされなくなり、varbinary(max) や varchar(max) を代わりに利用する必要があるなど)です。これも、SQL Server 2016 にアップグレードした後にそのまま利用することができますが、将来を見据えると変更したほうが良いリストになっています。

このように、Data Migration Assistant を利用すれば、データベースをアップグレードしたときの問題点を簡単に見つけることができるので大変便利です。

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