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ホーム > 技術情報 > SQL Server 2014 実践 No.2 SQL Server 2014 への移行とアップグレードの実践

SQL Server 2014 実践シリーズ (HTML 版)
「No.2 SQL Server 2014 への移行とアップグレードの実践」

松本美穂と松本崇博が執筆した SQL Server 2014 実践シリーズの「No.2 SQL Server 2014 への移行とアップグレードの実践」の HTML 版です。 日本マイクロソフトさんの Web サイトで Word または PDF 形式でダウンロードできますが、今回、HTML 版として公開する許可をいただきましたので、ここに掲載いたします。[2015年12月29日]

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3.24 Reporting Services のアップグレード

Reporting Services を利用している場合は、SQL Server 2014 へのアップグレード インストールによって、Reporting Services もアップグレードされます。

アップグレード時の[機能の選択]ページで、[Reporting Services - ネイティブ]が自動的にチェックされる 00246

アップグレード時の[機能の選択]ページでは、以前のバージョンで利用していた機能が一覧されて、自動的にチェックが付き、アップグレード対象となります。

アップグレード完了後は、以前のバージョンで利用していたレポートは、SQL Server 2014 になっても、そのまま利用/参照することができます。

SQL Server 2005 上の Reporting Services レポート 00247

SQL Server 2014 へアップグレード後の Reporting Services レポート 00248

レポートのセキュリティ設定(ロール)や、サブスクリプション設定、キャッシュの設定、レポート サーバーの構成(電子メール設定)なども、アップグレードによって、すべて引き継がれるので、そのまま利用することができます。

レポートのプロパティ設定(セキュリティやサブスクリプションなど)も引き継がれる 00249

Reporting Services 構成マネージャーで設定した電子メール設定なども引き継がれる 00250

Note: IIS が不要になる
SQL Server 2005 では、Reporting Services の動作に IIS と ASP.NET が必須でしたが、SQL Server 2008 からは IIS が必要としないアーキテクチャに変わっているので、SQL Server 2014 でも IIS が不要になります。したがって、SQL Server 2014 へのアップグレードが完了した後は、IIS 上の Reports 仮想ディレクトリや ReportServer 仮想ディレクトリを削除しても問題ありません。IIS を停止していても、Reporting Services は動作します。

◆ SQL Server 2005+Windows Server 2003 R2 から 2008 R2 の場合

SQL Server 2005+Windows Server 2003 R2 環境で、OS Windows Server 2008 R2 環境にアップグレードした場合には(SQL Server 2014 へアップグレードするための事前作業としての OS のアップグレードを行うと)、次のように Reporting Services がエラーになります。

00251

これは、IIS の問題で発生しています(SQL Server 2005 の Reporting Services は IIS を利用して動作)。この問題を回避するには、Reporting Services 構成マネージャーで仮想ディレクトリを設定し直すか、エラーを無視して SQL Server 2014 へアップグレードしてしまいます。SQL Server 2014 では、IIS を利用しない Reporting Services が実装されているので、アップグレードをするだけでも、この問題を解消することができます。

Reporting Services 構成マネージャーで仮想ディレクトリを設定し直す方法の場合は、次のように[レポート サーバー仮想ディレクトリ]ページで、[既定の設定を適用]をチェックして、[適用]ボタンをクリックします。

00252

次に、[レポート マネージャ仮想ディレクトリ]ページでも、[既定の設定を適用]をチェックして、[適用]ボタンをクリックします。

00253

次に、[Web サービス ID]ページで、[レポート サーバー]と[レポート マネージャー]のアプリケーション プールとして「ReportServer」を選択して、[適用]ボタンをクリックします。

00254

これで、Reporting Services が元の状態に戻ります。

◆ Reporting Services のアップグレードに関するその他の情報

その他の Reporting Services のアップグレードに関する情報は、オンライン ブックの以下のトピックが参考になると思います。

Reporting Services のアップグレード
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ms143747.aspx

00255

また、以下の互換性に関するトピックも参考になると思います。

Reporting Services の旧バージョンとの互換性
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ms143251.aspx

00256

SQL Server 2014 で廃止された SQL Server Reporting Services の機能
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ms144231.aspx

SQL Server 2014 における SQL Server Reporting Services の非推奨機能
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ms143509.aspx

SQL Server 2014 における SQL Server Reporting Services の重大な変更
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ms143380.aspx

SQL Server 2014 における SQL Server Reporting Services の動作変更
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ms143200.aspx

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