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第 1 回: PASS Community Summit 2006 に参加して

2006年12月20日

PASS2006

皆さん、こんにちは。松本美穂です。
11月14日から17日まで、シアトルで開催された PASS Community Summit に参加してきました。

PASS Community Summit とは
PASS Community Summit は、米国の SQL Server コミュニティ 「PASS」 (Professional Association for SQL Server) が年に 1回開催している大規模カンファレンスです。やはり、米国のカンファレンスともなると、スケールが違います。PASS Community Summit では、3日間で 8部屋をフルに使用して、100 以上ものセッションが開催されます (しかも、SQL Server づくしです!)。

参加者は、インドや中国、ヨーロッパなど世界中から集まり、今年は今までで一番の盛況だったそうです。そのため、どのセッションも満席で、立ち見をしなければならないセッションも多く発生していました。PASS Community Summit の参加費が、3日間で約 $2200 もすることを考えると、これはすごいことですね。私自身は、今年で 3回目の参加だったのですが、それだけ SQL Server には熱心なユーザーが多いということ、このカンファレンスが世界トップレベルの技術者に直接質問をしたり、話ができる貴重な機会だということが認知されているからだと思います。

カンファレンスの雰囲気
ここから先は、カンファレンスの雰囲気を写真と合わせてご紹介したいと思います。

会場は朝 7:00 からオープン
カンファレンス会場は、朝 7:00 からオープン。基調講演は 8:00 からですが、朝食のサービスがあるので、会場の入りも皆さん早いです。

会場 (コンベンション センター) に向かう人々。朝 7:00 前なので真っ暗です
会場に向かう人々 会場への扉が開くのを待つ人々

今年は特に人、人、人
セッション ルームへの移動は、早め早めに行動しないと席がなくなってしまいます。席がなくなっても、床に座るという手もありますが、これだとデモが非常に見づらくなってしまうので、セッションをしっかり聞くには、いい席に座ることが重要です。ちなみに、床もいっぱいの場合は、部屋に入れてもらうことができなくなってしまいます (T-T)

ほとんどのセッションが満席で立ち見 (&座り見) のセッションばかり
ほとんどのセッションが満席 立ち見(?)のセッションも発生
エレベータにも人がたくさん
エレベーターにたくさんの人
スポンサー展示会場も大賑わい (Refactor ツールは Red-Gate 社)
スポンサー展示会場も大賑わい1 スポンサー展示会場も大賑わい2
スポンサー展示会場も大賑わい3 展示会4

PASS のディレクター (理事) の Kevin さん
展示会場では、Kevin Klein さんのサイン会 (Kevin の最新刊へのサイン) もありました。ちなみに、Kevin Klein は PASS のディレクター (理事) で、Quest Software 社の販売するパフォーマンス チューニング ツール 「Spotlight」 のアーキテクトです。

自著の最新刊にサインをする Kevin Klein さん
サインをする Kevin

世界的に有名な技術者に会える
100 以上ものセッションが開催されるからには、内容は実に様々です。DBA、デベロッパー、BI の 3 つのカテゴリを軸として、レベル 100 の入門セッションからレベル 500 のディープなセッションまで揃っていて、自分のレベルと目的に合ったセッションを選択することができます。
ただ、このレベル付けは実はあてになりません。レベル 300 と書いてあっても、実際は 500 レベルだったり、その逆のパターンもあったりします (アバウトですね~)。なので、私は事前にスピーカーを調べて、その人のプロフィールを参考に、セッションを選ぶようにしています。
有名なスピーカーには、「Inside SQL Server」 の Kalen Delaney さんや Itzik Ben-Gan さん、「Guru's Guide」 の Ken Henderson、「SQL Server Bible」 の Paul Nealsen、Microsft の Bill Baker や Mark Souza、SQLOS 開発担当の Slava Oks さんなど...
SQL Server のコンサルタントやトレーナー、ライター、Microsoft の生え抜きのエンジニアや実際の開発担当者、製品マネージャなど、書籍や雑誌、ブログ、ニュースグループなどで世界的に有名なエンジニアばかりなので、本当に迷ってしまいます... (^-^;)

私のお気に入りのスピーカー
私のお気に入りのスピーカーは、1日目と 2日目に集中していて、しかもセッションが重なることが多くて (わざとかしら?)、全員のセッションを聞くことはできなかったのですが、中でも選り抜きのスピーカーがこちらです。

「Guru's Guide」 の Ken Henderson さん
「Guru's Guide」の Ken Henderson 氏も急遽セッションを実施!
「SQLOS 開発チーム。 右の写真は、セッション終了後 50 分経過しても質問が止まらず!
SQLOS 開発チームのセッション1 SQLOS 開発チームのセッション2
Kalen Delaney さんのセッション後も質問攻め
セッション終了後、Kalen Delaney の周りには人だかり

Microsoft Exective Manager との MVP のブレックファースト
2日目の朝には MVP 招待の朝食があり、David Campbell と Paul Fresner との食事でした。同じ席には、米国のニュースグループで有名な方々がズラリ。そして、隣のテーブルには Kalen Delaney さんがいたり...。このブレックファーストでは、技術情報の共有の仕方 (MVP 同士の話ではなく、世界中のユーザーがどうやって情報を共有していくか) などのディスカッションを行い、MVP の意識の高さを強く感じました。これぞまさに “コミュニティ” で、コミュニティを背負って立ってきている人達ならではの会話にちょっと感激しました。

MVP とディスカッションする David Campbell
MVP とディスカッションする David Campbell

SQL Server MVP パーティ
2日目の夜は、海辺の 「EDGEWATER」 ホテルで、MVP パーティがありました。ここで声をかけてくれたのは、PASS のボードリーダーの Paul Nealsen。何度も 「遠くからきてくれてありがとう」 と言ってくれて、「今度 PASS と PASSJ でコラボしようぜ」 なんて話もでました。
Paul は 3日目にセッションも担当していて (残念ながら参加できませんでしたが)、「SQL Server 2005 Bible」 という本を書いている方です。

Paul Nealsen のホームページ
http://www.sqlserverbible.com

MVP パーティの様子。ニュースグループの上位投稿者 5人を表彰しているところ MVP パーティの様子

毎日の基調講演
このカンファレンスでは、3日連続の基調講演があります。毎朝 8:00 から行われて、Microsoft の Paul Flessner、Steve Ballmet、David Campbell が日替わりでスピーカーを担当するという豪華メンバーでした。Microsoft がいかに PASS Community Summit を重要なカンファレンスとして位置付けているかが伝わってきました。

1日目の Paul Flessner。人がぎっしり
1日目:Paul Flessner 1日目:Paul Flessner

基調講演で流れた SQL Server History VTR (なんと Version1.0 から紹介) 2日目:Steve Ballmet 氏

PASS の年間 No.1 ボランティア スタッフを表彰する 「PASSion Award」
2日目:Steve Ballmet 氏 PASSionAward2

2日目の Steve Ballmet
2日目:Steve Ballmet 氏 バルマー2

3日目の David Campbell。 David は、SQL Server 7.0 の行ロックをデザインした方です
3日目:David Campbell 氏

SQL Server の次期バージョン
David Campbell の基調講演では、SQL Server の次期バージョン (開発コード名: Katmai) についての話もありました。とはいっても、まだ企画段階で、「こういうチーム体制で開発していくよ」 レベルの話だけで、具体的な話はありませんでした。SQL Server 2005 が完成してから、まだ 1年しか経っていないですし、これからですね。
さて、その後の SQL Server MVP 向けのセッションでは、Katmai についてのブレーン ストーミングが行われ、「こういう機能を作ろうと思うのだけれど、どう思うか」 とか、「新しいデータ型の名前は何がいいか」 とか、そんな相談が行われ、とても楽しく参加することができました。

基調講演での Katmai の発表
基調講演での Katmai の発表

元気をもらった PASS
PASS Community Summit は、世界トップクラスの SQL Server 技術者とコミュニケーションがとれる本当に貴重な場です。いつもながら、私自身も、本当にたくさんのパワーをもらうことができました。

PASS Community Summit は食事付き!
米国のカンファレンスでは、食事付きが当たり前のようで、 PASS Community Summit にも、朝と昼の食事 (バイキング形式) が付いていました。でも...美味しいかどうかは、開催地の土地柄?が出るようで、毎年変わります。今年はビミョ~でした (笑)

コンチネンタル ブレックファースト (初日の朝食)
コンチネンタル ブレックファースト 朝食2

食事会場は、展示会場の隣。ここも広い
昼食も、もちろん人で一杯2

初日の昼は定番のタコス(左)。2日目(右)の昼には餃子や春巻きが...
タコスは定番(初日昼 餃子や春巻きも…

今年の食事は、コーヒーがスターバックスでした。さすがスタバの 1号店があり、カフェラテ発祥の地だけあります。セッションの合間の休憩時間にもスタバのコーヒー。スタバ好きの連れは大喜びでした。
スターバックス コーヒー

PASS のバッグと戦利品
今年のバッグは軽くてとても実用的でした (3年間で一番良かったです)。そのせいか、他の参加者も初日だけでなく、2日目以降も使っている方がほとんどでした。もちろん、私も使っていました。

PASS のバッグと資料。緑のバッグは実用的
緑のバッグは実用的 PASS のバッグと資料

ノベルティでもらった 「NO MORE UNDERDOG」 Tシャツ
T シャツ T シャツ

PASS のグッズと本のストア。SQL Server 2005 関連の本がズラリ
PASS のグッズと本のストア PASS のグッズと本のストア

PASS のボードリーダーを写真付きで紹介
PASS のボード紹介

シアトル観光 Part1
最終日の夜は、日本での SQL Server の開発を担当されているマイクロソフトの笹瀬さんにお会いして、美味しいステーキのお店や夜景のスポットに連れて行ってもらいました (笹瀬さんは、別件でレドモンドの本社に出張中でした)。 笹瀬さんについては、以前、インタビューさせていただいた下記の記事もぜひご覧ください。

キーマン Interview: 開発担当者が語る SQL Server 2005 の真実
http://www.microsoft.com/japan/sql/facts/inteview/05.mspx

車で登場の笹瀬さん
PASS のボード紹介

美しいシアトルの夜景 (中央にあるのは、スペース ニードル)
美しいシアトルの夜景 美しいシアトルの夜景

夜のマリナーズ球場 (セーフコ・フィールド)
夜のマリナーズ球場1 夜のマリナーズ球場2

ボリューム満点のステーキと美味しいチャウダー (山盛りです)
ボリュームたっぷりのステーキ 美味しいチャウダー

シアトルの観光 Part2
今年はちょっと余裕をもって滞在したので、シアトル観光もしてきました。ダウンタウンの滞在だったので、街の中を歩いて、スタバの 1号店やシアトルの象徴 「スペース ニードル」、PIKE PLACE MARKET などを散策してきました。

スタバとタリーズ
シアトルで私の連れが一番行きたがった場所がスタバの 1号店。1号店以外にもたくさんのスタバ (ちょっと歩いただけで 10店舗以上) があり、スタバ好きの連れは大はしゃぎ。そしてタリーズや Seattle's Best Coffee もたくさんあって負けていません。さすが、カフェラテ発祥の地と言われるだけあります。シアトルの朝は、コーヒー片手に通勤する人がたくさんいました。

スターバックス 1号店と、ここでしか売っていない限定マグカップ
スターバックス 1 号店1 スターバックス 1 号店2

スターバックス 1号店の目印と、記念に注文したラテ (名前入り)
スターバックス 1 号店の目印 記念に注文したラテ

スターバックスの前で何故か歌ってる人々
スターバックスの前で何故か歌ってる人々

1号店の他にも、街にはスターバックスやタリーズがいっぱい
街にはスターバックスがいっぱい 街にはスターバックスがいっぱい

PIKE PLACE MARKET
シアトル観光の一番の目玉だそうです。
PIKE PLACE MARKET1 PIKE PLACE MARKET2
PIKE PLACE MARKET3

スペースニードル
シアトルの象徴だと聞いていたので、行ってきました。エスカレータで展望台まで上ると、シアトルの街を一望できました。すごく寒かったのですが、ひとりでラップ踊っている人もいました...。

スペースニードル
スペース ニードル

スペースニードルからの眺め (雨が降る直前...)
スペース ニードルからの眺め

マリナーズ ショップ
マリナーズといえば、イチローと城島ですよね。でも、思わず買ってしまったのは...
マリナーズ ショップ マリナーズ ショップ

Barnes & Noble (米大手の本屋さん)
会場の近くだったので、立ち寄ってみました。SQL Server 2005 の本もズラリ。
PIKE PLACE MARKET1 PIKE PLACE MARKET2

シアトルの空
シアトルは雨期だったのですが、天気にとても恵まれました。
PIKE PLACE MARKET1 PIKE PLACE MARKET2

レイニア山 (Mt.Rainier)
タコマ富士とも呼ばれているそうです。帰国の日に空港から見ることができました。
レイニア山

おまけ: 体感温度の違い
シアトルは、同時期の日本よりははるかに寒かったです。会場内も広くて寒かったので、私は重ね着をしていました。でも、多くのアメリカ人は薄着でした。日本人とアメリカ人では体感温度が違うのかなぁと思っていたら、私の連れも半そででした。

連れの写真 (日々の体重増加に伴って体感温度も上昇中...)
連れの写真

事例1

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松本美穂のコラム
(公開活動などのお知らせ)

第60回:SQL Server 2017 自習書 No.3「SQL Server 2017 Machine Learning Services」のご案内
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第58回:SQL Server 2017 自習書 No.1「SQL Server 2017 新機能の概要」のご案内
第57回:SQL Server 2017 RC 版とこれまでのドキュメントのまとめ
第56回:「SQL Server 2016 への移行とアップグレードの実践」完成&公開!
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第 50 回:新しくなった Power BI(2.0)の自習書を作成しました!
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第40回: SQL Server 2012 自習書(HTML版)を掲載しました
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第37回: SQL Server 2014 CTP1 の自習書をご覧ください
第36回: SQL Server 2014 CTP1 のクラスター化列ストア インデックスを試す
第35回: SQL Server 2014 CTP1 のインメモリ OLTP の基本操作を試す
第34回: GeoFlow for Excel 2013 のプレビュー版を試す
第33回: iPad と iPhone からの SQL Server 2012 Reporting Servicesのレポート閲覧
第32回: PASS Summit 2012 参加レポート
第31回: SQL Server 2012 Reporting Services 自習書のお知らせ
第30回: SQL Server 2012(RTM 版)の新機能 自習書をご覧ください
第29回: 書籍「SQL Server 2012の教科書 開発編」のお知らせ
第26回: SQL Server 2012 の Power View 機能のご紹介
第25回: SQL Server 2012 の Data Quality Services
第24回: SQL Server 2012 自習書のご案内と初セミナー報告
第23回: Denali CTP1 が公開されました
第22回 チューニングに王道あらず
第21回 Microsoft TechEd 2010 終了しました
第20回 Microsoft TechEd Japan 2010 今年も登壇します
第19回 SQL Server 2008 R2 RTM の 日本語版が公開されました
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