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Microsoft SQL Server 2016 自習書シリーズ (HTML 版)
「No.4 Analysis Services の新機能」

松本美穂と松本崇博が執筆した SQL Server 2016 自習書シリーズの「No.4 Analysis Services の新機能」の HTML 版です。 日本マイクロソフトさんの Web サイトで Word または PDF 形式でダウンロードできますが、今回、HTML 版として公開する許可をいただきましたので、ここに掲載いたします。 なお、記載している内容は、2016年 9月時点での情報になります。[2018年12月29日]

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2.13 DirectQuery での行レベル セキュリティ

SQL Server 2016 の DirectQuery では、行レベル セキュリティ(行レベルのアクセス制御)がサポートされるようになりました。この機能は、DirectQuery をオフにしていれば、以前のバージョンの Analysis Services でも利用できましたが、SQL Server 2016 からは DirectQuery がオンでも利用できるようになりました。

◆ 行レベル セキュリティの設定方法

DirectQuery での行レベル セキュリティの設定方法は、以前のバージョンの Analysis Services と同様、「ロール」を利用します。具体的には次のように操作します。

まず、ロールを作成するために、[モデル]メニューから[ロール]をクリックします。

00235

ロール マネージャー]ダイアログでは、[新規作成]ボタンをクリックします。

次に、[名前]に「Role1」など任意のロール名を入力して、[権限]で「読み取り」を選択します。

00236

次に、[行フィルター]タブで、任意のフィルター(行レベルのアクセス制御)を設定できます。

00237

ここでは、[商品区分]テーブルを選択して、[DAX フィルター]に「=[区分コード]=1」と入力して、区分コードが 1番(飲料区分)の商品にしかアクセスできないように設定します。

次に、[メンバー]タブを開いて、ロールに含めるメンバー(ユーザー)を設定します。

00238

ここでは[追加]ボタンをクリックして、任意の Windows ユーザー(画面は User1)を選択して、[OK]ボタンをクリックします。これで、このロールに含めたユーザーは、区分コードが 1番の商品しか参照できないようにすることができます。

以上で、ロール/行レベル セキュリティの設定が完了です。

設定後は、[Excel で分析]機能を利用して、動作を確認することができます。次のように[ロール]で作成したロール「Role1」を選択して、[DirectQuery 接続モード]で「フル データ ビュー」を選択すれば、ロールの動作をシミュレートすることができます。

00239

Excel が起動したら、商品区分ごとの受注金額を表示してみます。

00240

区分コードが「1」の「飲料」の結果しか表示されないことから、行レベル セキュリティが正しく動作していることを確認できます。

このように SQL Server 2016 からは、DirectQuery でも行レベル セキュリティが利用できるようになったので、より実用的になりました。

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