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Microsoft Power BI 自習書シリーズ (HTML 版)
「No.1 無料で利用できる Power BI を試しみよう」

松本美穂と松本崇博が執筆した Power BI 自習書シリーズの「No.1 無料で利用できる Power BI を試しみよう」の HTML 版です。 日本マイクロソフトさんの Web サイトで Word または PDF 形式でダウンロードできますが、今回、HTML 版として公開する許可をいただきましたので、ここに掲載いたします。[2015年12月29日]

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6.8 データ変換の種類

前の項では、Power BI Desktop では、GUI 操作によって定義したデータ取得やデータ変換が、すべて Formula Language で記述されていることを確認しました。逆に考えると、Formula Language さえ覚えれば、GUI 操作がいらないという見方もできますが、プログラムを記述することなく、データの取得や変換が行えるというのも、やはり Power BI の大きな利点です。

ですので、GUI 操作で行えるものは、GUI 操作で行って、それで足りない部分(前の項の複数の Web ページにまたがったデータの取得など)は、プログラムを記述していく、というスタイルが(慣れるまでは)お勧めです。

ここでは、GUI 操作で行えるデータの変換の種類をすべて紹介しますが、ここまでの章で試してきたデータの変換をまとめると、次のようになります。

Step 3 の Wikipedia から都道府県の人口一覧の取得

  • 先頭の行を見出しとして使用
  • 上位の行の削除]で余分な上位行の削除
  • 型の変更]で[整数]にデータ型変換
  • エラーの置換]でエラー データを別の値に置き換え(Note で[値の置換]でテキスト データを別の値に置き換え。ワイルドカードの指定も可能)

Step 3 の Wikipedia から都道府県の面積一覧の取得

  • フィルター]で不要なデータの削除
  • 型の変更]で[10進数]にデータ型変換
  • クエリの追加](UNION)で、複数のクエリの結果を統合/連結
  • 不要になったクエリの[読み込みの無効化
  • クエリのマージ](MERGE)で、複数のクエリの JOIN(結合)処理
  • 列に対する計算。[列の追加]で[標準]の[除算]を選択して、人口を面積で割り算して人口密度を計算(このような計算は、後述の DAX 式でも可能)

Step 3 の Wikipedia から都道府県の取得(地域の取得)

  • インデックス列の追加]で[1から]で、1からの連番を生成(データの取得順で利用)
  • 列の分割]で[区切り記号による分割]で、スペース区切りのデータを列に分割
  • 列のピボット解除]で、列データを行に展開
  • Note で[グループ化]で、地域別の集計(合計や平均など)を行う

Step 5 の Google Analytics からのデータ取得(Power BI Desktop 版)

  • 列の追加]で[日付]から[期間]を取得(今日から何日分離れているかという期間を取得)。直近 n日分のデータに絞り込むために利用

Step 6 のオープンデータ「総務省の市町村ごとの人口」の取得(CSV)

  • フィルター]で不要なデータの削除
  • 先頭の行を見出しとして使用
  • 型の変更]で[整数]にデータ型変換
  • (後述の DAX 式で)都道府県県名と市町村名の文字列連結
  • 列のピボット解除]で、列データを行に展開

Step 6 のオープンデータ「情報通信白書からスマホの保有状況」の取得(Excel)

  • フィルター]で不要なデータの削除
  • インデックス列の追加]の[1から]で、1からの連番を生成

Step 6 の SQL Server からのデータの取得

  • (後述の DAX 式で)単価と数量を乗算した計算列の追加
  • 列の追加]で[日付]から[]を取得(受注日から受注年を取り出すために利用)
  • 型の変更]で[テキスト]にデータ型変換
  • Formula Language で日付ディメンションの作成(Mat Masson氏のスクリプトを利用)
  • 列の追加]で[日付]から[年の通算週]と[月の通算週]を取得(日付ディメンションに追加)

Step 6 の Formula Language の利用例

  • インデックス列の追加]の[1から]で、1からの連番を生成
  • Table.RenameColumns メソッドを利用して列名を変更

Step 6 の複数の Web ページからのデータの取得

  • Formula Language で入力パラメーター付きの関数を作成
  • ={1..3)」でリストを作成。リストをテーブルに変換
  • インデックス列の追加]の[カスタム]で、1から始まって、40ずつ増える値を生成
  • 列の追加]で[カスタム列の追加

以上のように、主要なデータ変換(よく利用する便利なデータ加工)に関しては、すでに利用してきています。

そのほかに役立つものとしては、[ピボット](ピボット解除の逆)や、[フィル](null 値の部分を直近のデータで埋める)、XML JSON 形式のデータの分割、文字列の抽出/加工重複行の削除などがあります。

◆ データ変換の種類

Power BI Desktop で(GUI 操作で)利用できるデータ変換の種類は、次のとおりです。

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