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SQL Server 2012 自習書シリーズ (HTML 版)
新機能編 No.3「DWH(データ ウェアハウス)関連の新機能」

松本美穂と松本崇博が執筆した SQL Server 2012 自習書シリーズの「新機能編 No.3 DWH 関連の新機能」の HTML 版です。 日本マイクロソフトさんの Web サイトで Word または PDF 形式でダウンロードできますが、今回、HTML 版として公開する許可をいただきましたので、ここに掲載いたします。[2014年12月26日]

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4.1 DQS(Data Quality Services)による容易なデータ品質の向上

◆ DQS(Data Quality Services)による容易なデータ品質の向上

SQL Server 2012 では、DQSData Quality Services:データ品質サービス)と呼ばれるデータ品質を向上させるためのサービスが提供されました。DQS は、いわゆる「データ クレンジング」(Data Cleansing)や「名寄せ」と呼ばれる処理が可能なサービスで、複数の業務システム(散在したマスター データ)から DWH(データ ウェアハウス)を構築する際に大変役立つ機能です。

普段私たちが利用している業務システムでは、データの入力ミスや、システム上のイレギュラーな処理によるデータの不整合や不一致などが起こり得ます。また、複数の業務システム(マスター データ)が存在する場合には、それぞれのマスター内でデータの格納方法がバラバラである場合があります。たとえば、Aというシステムでは「XXX株式会社」として登録している取引先が、B というシステムでは「XXX(株)」のように省略系で登録されていたりするケースなどがあります。また、あるシステムでは「第一営業部」として登録されている部署名が、別のシステムでは「第1営業部」のように漢字の「」が数字の「1」として登録されてしまっているようなケースもあり得ます。

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このようにデータ品質に問題がある場合(同一データが異なる形式で格納されていたり、入力ミスなどで不正なデータが格納されていたりする場合)を解決するための処理が「データ クレンジング」と呼ばれています。クレンジング(Cleansing)は、「洗浄」という意味なので、データ クレンジングは、「データをきれいに洗う」=「データを正しい状態へ整える」という意味で使われています。このようなデータ クレンジングが可能なサービスが DQSData Quality Services)です。

00071

DQS では、次の画面のように、データの修正先を簡単に定義することができるツールが用意されています。

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この画面では、間違っているデータマイクロソフト日本株式会社」などの場合に、正しいデータ日本マイクロソフト株式会社」へ修正するようなルールの作成(シノニム:同一値の定義)を行っています。

また、このような名前の修正(変換)だけでなく、文字列の長さが正しいかどうかのチェック(たとえば商品コード5桁かどうかのチェックなど)や、正規表現を利用したデータのチェックなどを行うことも可能です。

00073

このように DQS ツール上で作成したルール品質チェックは、次のように Integration Services の「DQS クレンジング」タスクを利用することで、実際の処理を実行することができます。

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松本美穂のコラム
(公開活動などのお知らせ)

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